「死者に鞭打つな」について

松岡氏の死に、心からご冥福お祈りします。
ここ数ヶ月は、心の休まる間も無かったでしょう。
安らかにお眠りください。



で。


やっぱり、故松岡大臣が自らの死を選択したことはあってはならないことだと思います。
(一部では他殺説も出ているようですが、一応ここでは自殺とします。)
死んじゃ何にもならないでしょう。
「政治とカネ」疑惑が、本当にただの「疑惑」に過ぎないんだったら、正々堂々と戦うべきだし、
「疑惑」が本当なら、あらいざらいぶちまけて辞職するのが正しいあり方だったと思います。


多分、松岡氏の考えは、


「このままでは野党の追及に耐え切れない。言論で戦ってもごまかしきれないし、かといって潔く全てをぶちまけると安倍内閣に相当のダメージを受ける。
私が死ねば日本は死者には鞭を打たない文化だし、結局うやむやになって安倍内閣も安泰だろう」
というような考えだったのでしょう。
相手は死者には鞭打たないということを計算してやるのが卑怯な気がします。
だって、死人は無敵じゃないですか。
いくら悪いことしたって、死んじゃえばその人が絶対に正義になります。
僕だって、今すっげえ気分悪いです。死人を悪く言うのって。
でもさ、何人もの人の生殺与奪を握っている権力者なら、「死ねば許される」ってのはおかしい気がします。
生きて責任を取るべきだし、死んだからといって許されるのは甘い気がします。


この際だから、悪人になるの覚悟で、言いたいことを言います。
この件で、「これは野党やマスコミが松岡氏をバッシングしすぎたせいである。」とか言って野党批判、マスコミ批判に持っていく人が大勢いるけど、そういう人は人間じゃないと思う。
死者をそうやって利用するな。松岡氏は全てを引っかぶって死んだんだ。
そういう政治利用は彼が喜ぶとは思えない。
野党やマスコミにとっては、いうなればそのバッシングが仕事なんだから、そのこと自体を責めるのは間違っているでしょう。
あと、すかさず「小沢一郎角田義一はどうなるんだ」って言うのも、問題のスリカエでしかない。
確かに彼らの厚顔無恥ぶりは腹立たしいことではありますが、野党党首や副議長とは言え一国会議員と現役大臣では責任の重みが違う。
あと、伊吹文部科学大臣の発言「死人に口無し」ってどういうこと?
本来の意味で言ったのなら問題がありすぎるし、
間違えていった(どういう意味に間違えたのかは知らないけど)のなら文部科学省の最高責任者なんてやる資格は無いと思われます。


これは関係ないかも知れないけど、「アメリ同時多発テロ」ってあったじゃないですか。
あの時、(ざまーみろとか言った馬鹿は例外として)日本国全体が「反テロ」になって、テロ実行犯を鬼畜のように言ったのが、すごい違和感があったんです。
だって、テロ実行犯も死んでるじゃないですか。
僕は、


テロに訴えたことはよくない。でも、実行犯も死を選ばざるを得ない何かがあったんだろう。
もう死んでるんだし、これ以上テロ実行犯を責めるのはよそう


って思ってたんだけど、テロ実行犯を来る日も来る日も断罪する奴らを見て、
「日本人は死者に鞭を打たないってのは嘘なのか?」
って疑問がわきました。
だから、僕はもしかしたら「日本人の心」や「死者に鞭打たないという風習」について何か勘違いしているかも知れない。
でも僕は思う。あの時さんざんテロ実行犯をなじって「テロとの戦い」を煽ったくせに今回は「死者に鞭打つな」って言う人間は
矛盾しているし、どこかゆがんでいると思う。



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