ピラミッド公共事業説?について

エジプトにある謎の巨大建造物ピラミッドは、古代の歴史家ヘロドトスの記述により「奴隷が作った王家の墓」とずっといわれてきました。
しかし、最近では

奴隷が作ったというのは階級史観をすすめる共産主義者の陰謀である。
ナイル川は一年のうち半分は氾濫によって耕作ができなくなる。
よって、その時期は農民は働くことができなくなる。
ピラミッドは農閑期の農民に仕事を与える公共事業だったのである。
エジプトのファラオは、単なる個人的趣味によってピラミッドを立てたのではなく、民のことを考えていたのだ


とする「ピラミッド公共事業説」が主流になっています。
しかし、僕にはそれが分からない。全く分からない。全く理解できない。
何が悲しゅうてピラミッドが公共事業なんだ?


まず、
「ピラミッドを作ることによって仕事ができる。それによって給料がもらえるから農民は喜ぶ」
この命題は完全に偽である。
少なくても、サル並みの頭以外の農民は喜ぶはずがない。

農民の収入を100としよう。
ピラミッドを作らなかった場合の税はわかんないけど四公六民としとこう。
(その当時の税率なんて全く知らんけどね)
そのばあいは農民の収入100のうち60が農民の手元に残る。
ピラミッドを作る場合。
ピラミッドを作る金はどっからでるかって言ったら、どう考えても増税によって賄うしかありえない。
農民からさらに40の税をとって、20をピラミッド製作費にあて、20を人件費(要は製作員の給料)にしたとする。
100-40-40+20=40
ピラミッドを作らなかった場合、農民の収入は手取り60。
作った場合、40。
よって、「ピラミッドを作ったことによる農閑期の仕事を与える」ってのが無意味だってことが分かる。
ファラオが何か魔法を使って食うもんとか作り出せるのなら話が別だけどね。
これって、完全なる「朝三暮四」じゃん。
こんなので「農民に仕事と給料を与えるファラオは立派だ」なんていってる考古学者って、狙公に騙されたサル並みの知能しかないのか?


これが資本主義が高度に発達している場合なら話は別なんだよ。
詳しい理論は知らないけど、資本主義が発達すれば「公共事業によって景気がよくなる」んだろ?
でも、今から五千年も前の、農民が作った食料を農民が食べるだけの社会に、景気もくそもないだろ?
ピラミッドの製作者に治療の跡が見つかった?
別に奴隷でも
「人間一人作り出すコスト」<「出来上がった人間を修理するコスト」
という関係にならない限りは治療くらいするだろ?
その方が合理的なんだし。
製作者による「ファラオ万歳」っていう落書きが見つかった?
何か?奴隷は全て支配者を恨んでいなきゃならんのか?
今の北朝鮮の貧民は言ってみれば金正日(かその部下)の奴隷だが、そいつら全員金正日を猛烈に恨んでいるってか?


「ピラミッドは民衆のためを思うファラオが編み出した公共事業だった」
っていう説の方がよっぽど無意味なダムや駅を作る自民党プロパガンダだと思うのですが、
僕の考えはどっか間違っているのでしょうか。


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