続・々・々・々・本気で憲法を変えたくないのなら

意外に思う方もいると思いますが、僕自身は護憲派です。
つまり、「憲法九条を変えない方がいい」
と思っています。
マジで。
「じゃあ国民投票法衆院通過は悲しいか?」
って聞かれたら、

別に悲しくないです。全然悲しくないです。

憲法にちゃんと「国会議員の2/3と国民投票の半分の賛成が得られたら憲法変えていいよ」
って書いてあるんだから、憲法変えるための法案は必要に決まってるのです。
また、改憲手続きをきちんと満たせば、憲法を変えていいに決まっているのです。
僕は国民投票では反対に一票投じる気でいますが、きちんと改憲手続き法にのっとった国民投票改憲過半数を取れば、それに従います。
それが民主主義だろ?



さて。
で。

民主党鳩山由紀夫幹事長は12日夕、憲法改正手続きを定める国民投票法案の与党修正案が衆院特別委員会で可決されたことについて「極めて遺憾に思う。憲法改正が現実になった時、今回の強行採決が汚点として残るのではないか」と与党側を批判した。衆院議員会館で記者団に語った。
 共産党志位和夫委員長は同日の記者会見で、「憲法9条を守り、改憲は許さない国民の声を広げ、参院で廃案を目指すため力を尽くしたい」と強調した。社民党辻元清美政審会長代理は、国会内で記者団に、安倍晋三首相が改憲を夏の参院選の争点にすると表明したことを念頭に「憲法を首相が私物化している」と非難した。 


以上、時事通信より。
鳩山さん。汚点に残るはずないでしょう。もし憲法改正が現実になったときは、確実に強行採決でしょ?
2/3の賛成が必要だから1/3未満であることは確かですが、今の政治状況を見てる限り、前回一致で改憲になるとはとても思えません。
志位さん。国民には改憲を許さない声は別に広がらないから廃案は無理です。
辻元さん。そおいうあなたが憲法を私物化しています。憲法は国民のものなんだから、国民が憲法決めて何が悪い?プロ市民や半島民が勝手に決めることの方がよっぽど変です。
(三人とも僕から見れば到底認められないのですが、個人的には志位氏のコメントは民主主義に則っているので一応好感が持てます。
ただ、改憲を許さない国民の声は広がんないってだけで、どっかのアホのごとく非民主的な行為で廃案を目指すとかではないし。
これが社民だったら「国民の声」でなく「(プロ)市民の声」「(特定)アジアの声」とか言い出すし。
まあこれは共産党は少し大目に見てやろうという僕の戯言なので皆さん気にしないで下さい)


そんなことはどうでもいいとして。
野党のこの行為は改憲に積極的に協力しているといっていい。
本気で憲法を変えたくないのなら、絶対にこういう態度はとってはいけないのだ。
いいか?
本気で憲法を変えたくないのなら、国民投票法案は、絶対に「賛成票」を投じなければならないのだ。
そのことを分かっているのか?
(分かっていないだろうなあ)


どういうことか説明する。
国民は、大雑把にいって三種類に分類される。
1.改憲して戦争を望む人(バリバリの改憲派
2.戦争を望むわけではないけど改憲=即戦争になるとも思っていない人
3.憲法九条を変えると日本は他国を侵略する国になってしまうんです!と思ってる人(バリバリの護憲派


正直な話、1と3は少ない。日本では少数派だろう。
一人一票が平等である以上、改憲するかどうかは、2の人の動向にかかってくるわけです。
1の人は与党がどれだけ醜態さらそうが改憲賛成に投票する。
3の人は野党がどれだけ醜態さらそうが改憲反対に投票する。
憲法を本気で変えたいのなら、2の人を改憲の味方につけることだ。
憲法を本気で変えたくないのなら、2の人を護憲の味方につけることだ。
さて。
3の人に想像するのは厳しいかもしれないが、想像して欲しい。
2の人は、今回の野党の態度を見て、どのような印象を受けただろうか?
「平和憲法を守りぬく立派な態度」?んなわけないだろ。それはアンタが受けた印象であって、2の人が受ける印象ではない。
「つまり野党は、『国民投票をやれば改憲が勝つ』と思っているわけね」
という感想を持つのが、2の層であり、普通の印象である。
そりゃそうだろう。普通の人だったら、
「野党が『国民投票をやれば護憲が勝つ』と思っているんなら国民投票法案に賛成するよな」
って思う。
(2の立場なら)誰が見たって民主が掲げる対案や共産社民が指摘する「国民投票法案の問題点」なんて法案通したくないばかりの戦略に過ぎないし。
これで、キャスティングボードを握っている層は、確実に護憲派に悪印象を覚えたはずだ。
「何だ。自分も国民投票やったら負けると思ってるんじゃん」と思ったに違いない。
「普通の人(国民の多数)は改憲に賛成すると野党は(与党も)思ってる。」
という事実は、「与野党全てが『普通の人は改憲に賛成する』と思っているということは、改憲がやはり一般的な考えかたなんだ」という考えを必ず誘発する。
それは、浮遊層が一気に改憲賛成に傾いたことを意味する。


結論。
今からでも遅くない。(もしかしたらもう遅いかもしれんけど)
本気で憲法を変えたくないんだったら、
参議院では国民投票法案に諸手を挙げて賛成しろ。
賛成して、
「WAHAHAHAHA〜。よろしい。戦争大好き人間は平和を愛する国民の声を聞け!国民投票で負けて生き恥をさらすがよい!」
とコメントしろ。
そうすれば「護憲が一般的な考え方なんだ」と考える人は増えるだろう。
どうせ廃案目指してあがいたって国会では数の暴力だ。
どうせ数の暴力で押し切られるのなら、少しでも有意義なことをしなさい。
護憲派ブロガーも、憲法を本気で変えたくないんだったら、国民投票法案に賛意を示せ。
国民投票法案に反対する野党を批判しろ。
本気で憲法をかえたくないのなら。
国民投票法案に反対したって、プロ市民は絶賛してくれるだろうが、逆にプロ市民にしか受けないぞ。
いい加減、日本ではプロ市民は少数派だということに気づきなさい。


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