環境問題はなぜウソがまかりとおるのか


※以前、ある本の表紙を批判したら、「中身を読んでから批判しろ」とか中傷をうけたので、
今度はちゃんと3ページほど読みました。


ある機会があって、最近話題になっている「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」を読むチャンスがあったので、
読もうと思った。













しかし。















何じゃこりゃーー



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典型的なクソ本じゃねー






かーーーーー





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いきなり
「ペットボトルのリサイクルが進んでいるがゴミの量は減っていない→
リサイクルは意味がない」
の超絶論理展開。
ペットボトルの生産量が増えればリサイクルの影響があるなしにかかわらずゴミの量が増えるのは当たり前やろーがー。


読んでいくと1ページごとに無茶苦茶な論理展開や無意味なデータ比較によるアホくさい結論のオンパレード。




著者の武田邦彦
のプロフィールは大学院教授。


ということは、導きだせる結論としては、一つしか考えられん。

この教授、金儲けのためにわざとトンデモ本を書いている。

だって大学院教授ともあろうものが、真面目にこんな科学的思考のない文章を書くわけないもの。



帯に「たかじんのそこまで言って委員会」で絶賛!
とか書いてあったけど、ひどすぎる。
マスコミに一ミリでも良心があれば、こんなクソ本を持ち上げるなんてことはないだろうに。
まあ、たかじんからしょうがないか。




さて。
こうやって一方的に「クソ本はクソ本だ!」なんて「バカボンのパパの息子はバカボンだ」的な意味のないことを言っていてもしょうがないから、
僕も考えてみるか。


なぜ、環境問題は嘘がまかり通るのだろう?


環境問題に対して、嘘がまかり通っている現状はあきらかだ。
こんなアホな本がベストセラーになっている時点で、
「嘘がまかり通っている」何よりもの証拠になる。


さて。
環境問題に嘘がまかりとおる原因の一つに、「素人でも問題の意味が分かる」
っていうことが挙げられるだろう。

例えば、環境問題の一つに、「空気中の二酸化炭素の増加によって地球が温暖化するか?」
っていう問題がある。
これは問題の言っている意味自体は極めて簡単である。
二酸化炭素」は小学生でも知っている。
「気温」も、小学生でも知っている。
だから、小学生にでも、「空気中の二酸化炭素の増加によって地球が温暖化するか?」
という文章の意味は理解できる。


さあ、ただ、この問題を解こうとすると、これはもう相当な大ごとである。
ざっと考えるだけでも、地球が温暖化するかどうかを確かめるためには
地球の気温が現在の状況になっている理由をしらなければならない。
そのために、太陽の状況、太陽からやってくる可視光、紫外線、赤外線、など、
地球全体の太陽光の吸収率、反射率、二酸化炭素始め気体が持つ熱の分量、
大陸と海の相互関係、大気の循環の様子、海流の循環の様子、etc,etc…


を全て理解して、その上で、メカニズム、つまり、
これらの要素がどのように有機的に結合して今の温度になったのか?
を考えなければ、「二酸化炭素の量」というファクターを変化させた時の影響
など知ることができない。


それは、大勢の科学者が、実際に地球の色々な分量を調べて、
大勢の科学者が色々な手法を持ち出して量を解析して、
大勢の科学者がメカニズムを考える
こと抜きには答えは出てこない。

そして、出てきた答えも、「××%の確率で温暖化する」とか、曖昧な答えしか出てこない。
大勢の科学者が必死で答えを出しても。


それほどまでに、環境問題ってのは一筋縄ではいかなく、難しいんである。


さて。
というわけで、環境問題は、「問題を理解するレベルと、問題を解くレベルが全く違う」ってことは理解いただけたかと思う。
これが「CP対称性問題」とかだとまるっきり様子が違ってくる。問題を理解すること自体がまず難しいからだ。



んでだな。
小学生レベルでも、環境問題の問題の言っている意味は分かる。
小学生に、「二酸化炭素が増えると温暖化になるんだよ」と言えば、その意味は分かってくれる。
しかし、小学生レベルに、理由を理解するのは、無理である。
小学生に「×××、○○○、★☆★、こういう理由で今の科学者は二酸化炭素が増えると温暖化になると考えているんだ」
と言っても、小学生は分かってくれない。
分かってくれないということは、「×××(デタラメの理由)、だから二酸化炭素が増えると温暖化になるというのは嘘なんだ」
という詐欺師のセリフと区別がつかない、見分けることができない、ということである。



ゆえに、小学生レベルの知能の持ち主、問題の意味は分かるけど理由は分からない人間は、コロッと騙される。
といっても、そもそも知能が小学生並みであろうとなかろうと、「プロに対する尊敬」がカケラでもあれば、騙されないはずなんだけどね。
低俗本に、素人でも分かるような理屈で「××は嘘だ!日本人全て騙されている!」と書いてあったところで、
環境問題を考えている科学者、環境問題に取り組んでいる環境省の職員、気象庁の職員、地方自治体の環境局の職員、
そういう「プロ」に対する尊敬が少しでもあれば、「プロがそんな下らない嘘に騙されているはずがない」
ということが分かるはずなんだ。
環境問題に嘘がまかり通る一番の根本は、「日本に蔓延するプロを軽蔑する風潮」、これだと思う。


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