「保守」を自称するのはよくわかんない

世の中には、「保守」を自称する人がいる。


それが僕にはよくわからない。


だって「保守」って、全くいいイメージ無いんだけど。



「あなたは保守的な人だ」って言葉は、ようするにこういうことだろ?



「あなたは自分で物事を考える能力がないので前例踏襲主義で
以前のやり方をなぞることしかできない馬鹿である。
または新しいことに挑戦することができない意気地なしである」


そういうことだろ?


何でそんなイメージの「保守」なんて言葉を何か優れている言葉のように使うのか、僕には全く分からない。


ただ、日本における「保守」を自称する人のイメージする「保守」って、こういうものらしい。


戦争は、物事を解決する最も優れた手段である。
我が民族は優秀である。
日の丸、君が代を宗教的な崇拝対象として扱う
結婚するまで男女間のセックス禁止
女性は不特定多数の人がいる場で肌を露出するべきでない




↑こんな考え方をするのを、「保守」って言うらしい。
しかし、これらは日本の伝統的な考え方ではない。

日本で長く続いた時代と言えば、平安時代と江戸時代だが、
平安時代は、常備軍を廃止して、戦いというものを忌み嫌っていた。
江戸時代は、対外戦争も国内戦争も禁じ、本来軍人であるサムライは、すっかり公務員化していた。
合間に戦乱の世があるにせよ、基本的に日本では権力を持った人はそれ以上に軍事力を強化して
下々の人間を押さえつけるのではなく、経済力、文化力で圧倒して反乱を起こさせないようにしてきた。
「兵隊せんありがとう」なんて考え方は日本の伝統の中で極々一瞬の考え方である。


日の丸は、ここ最近までただの記号だったし、君が代は三味線片手に歌ったり替え歌楽しんだり
自由に楽しまれてきた。
「お前ら苦しいんかい」といいたくなる面渋の顔で
重々しく宗教的儀式の的として扱うようになってから100年たってない。


日本はそもそも「夜這い」とか「筆おろし」とかの風習こそが伝統で、
「あったその日に」なんて当たり前だったしできちゃったら産んで殺せばいい、というのが日本の伝統的な価値観dである。
「裸を見せることは恥ずかしいこと」なんていう概念はなく、混浴も当たり前で熱けりゃ
裸で外歩いてた。



↑他にも色々あるけど、日本で「保守」を自称する人って、基本的に日本の伝統を全く重視していない。
彼らが重視しているのは、日本の歴史の中で例外的である軍国主義の時代(そしてそれは長い日本の歴史の中で非常に短い)の価値観
であり、その価値感は今の世の中にあってない部分も多々ある。


「軍事力より経済発展」も「つき合ってる=セックス」も女子高生のスカートが短いのも、
日本の伝統により近い考え方なんである。






………話がずれた。



まあ、そんなわけで、「保守思想」なんてものが受けるとしたら、「現在に満足しきっている」人くらいしかいない。
だって保守なんだから。
そう考えると、戦後「保守政党」である自民党がずっと政権を担ってきたのは、
現状に満足している人が非常に多かったっていうことで、戦後の自民党政治がきわめて優秀だったと言えることができるだろう。
ただ、
安倍さんとか麻生さんとかが「私達は保守です」って最大限アピールして選挙を戦ったのは、アホとしか言いようがないよなあ。
「保守」が受けるのは、現状に満足してる人だけなんだから。
昔と違って現状に満足してる人が少ない現代で「私達は保守政治を目指します」って言うのは「私たちに投票しないでください」って言ってるのと同じだぞ。



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