「非核三原則」は戦後の日本外交が優秀だった証拠

今日、8月9日は、長崎に原爆が落とされた日です。
8月9日は、長崎市民の多くが親族を亡くされ、
命日として死者を想う日です。


みなさん、戦争の犠牲になった人に対し、
「安らかに眠ってください、
過ちは繰り返しませんから」
の心で黙とうをささげましょう。


















黙祷
















さて。
で、原爆の日に合わせて、日本の国是である「非核三原則」についてちょっち考えてみたい。
非核三原則は、佐藤B作佐藤A作さんが首相のときに残した、「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」の三原則です。


しかし、佐藤栄作氏は、対外的には「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」
という三原則に真っ向から反する密約を自ら結んだことが最近明らかになりました。


「日本と中国が戦争になったら、アメリカが中国に核報復をする密約」
http://jp.ibtimes.com/article/biznews/081222/25843.html


つまりどういうことか。


対外的には、人のいい善人面して、
「日本は平和国家として歩むんです。非核三原則です。
日本は核武装は絶対にしない!」
と言っておいて、腹のうちではしっかりと核のリスクと効用を計算して利用してたってことになります。


想像するに、佐藤首相は、本気で日本の核武装を考えたのでしょう。
核武装にかかる費用、維持費、国際情勢。
そのようなものを考えたとき、出た結論が、「核兵器はメリットに比べてデメリットの方が多すぎる」というもの。
また、アメリカとしても、日本に核武装はしてほしくなかった。
日米同盟を結んでいてすでにアメリカが核を持っている状態で日本までも核を持つということは、
「日本はアメリカの敵とは違う敵にも核を使う」と宣言するようなものであり、
そうすると日本以外のアメリカの同盟国との協調もくずれる。
そして、日米の利害が一致した結果の結論が、「(今のところ)日本は核武装しない。」



さて。で、メリットよりデメリットの方が多いということで核武装しないという結論に達したはいいけど、
その出した結論をどうやって発表するのがいいだろう?
と考えたとき、



1.正直にいう。
核武装することも考えたけど、今のところデメリットが大きいのでやらない。」


2.「日本は平和を希望する。核兵器を作らず、持たず、持ち込ませず。」
と建前を述べる。



さて、1と2とどっちの答えが望ましいだろうか?
僕は圧倒的に2だと思う。
核兵器に対抗できるのは核兵器だけ」のようなことを言う人が多いが、僕はそうは思わない。
少なくとも、当時の佐藤首相は日本の地位が圧倒的に低い当時の世界情勢において
できるだけの核抑制のための姿勢をしませたと思う。
日本の非核三原則によって、韓国が、ニュージーランドが、ソ連が、核兵器から一歩遠のいたのは事実だと思う。


だって、考えてみ。
例えば、韓国が、核武装しようとして、結局頓挫したとする。

1.「俺達は核武装する!核=強い!だから核兵器をもてば最強!」
とさんざん息巻いた揚句、プルトニウムが手に入らず、撃沈。

2.核武装したいとか何も言わずに、結局核武装しない。


1と2、韓国がどっちの態度を取った方が「じゃあ日本も核兵器を持とう」と思うだろう?

日本が世界からどう思われていたかを考えれば、日本が言う「非核三原則」は相当な意味があったと思う。
そのへんを何も考えず、ただ、「核=強い!だから核武装だ!」なんて単細胞で息巻く馬鹿や、
核兵器は残酷!だから日本は持ってはいけない!」と単細胞で息巻く馬鹿には一生できない芸当だと僕は考える。
そして、そういう計算を働かせて腹の中とは違うことを表明できるような人に総理大臣をやってもらいたい。


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