ヒラリーでよくない?

ネットではヒラリーがとてつもなく不人気ですが、僕は(アメリカの政治について詳しく無いけど)別にヒラリーでよくね?と思ってます。
別にもっといい候補者が出ればそっちを支持しますが。(どっちにしろ選挙権無いけどね)


「ヒラリーは反日媚中」とかよく言われるけど、僕は何でヒラリーがそんなこと言われているのかさっぱり分かんない。
「ヒラリー不支持」と言っている人間の一番多いパターンは、
共和党=反共産主義親日=反中国=○
民主党=親共産主義反日=親中国=×

とか言ってるやつ。
まあ、そんなこと言ってる人間って、正直言って、お話にならないほどバカだよね。
一ビット脳じゃしょうがないのかも知れないけど。
世の中そんな単純じゃねえよ。
そう簡単に親日だとか反日だとかいえるものかってんだ。

そんなこと言ったら、
戦後のアメリカの政治家について言っても、


マーシャルプラン、トルーマンドクトリンなど極端とも言える反ソ、反共政策を実行し、「Cold War」と呼ばれる状態にまで持って行ったトルーマン民主党
東京裁判を実行し、ウォー・ギルトなんちゃら政策で日本=悪と植え付ける占領政策を行ったマッカーサー共和党
トルーマンの後、「雪解け」と言われるソ連への融和政策をとったアイゼンハワー共和党


反共産主義的である」という理由だけで腐敗しきった南ベトナムを支援し、ベトナムに軍事介入したケネディ民主党
同じく「反共産主義」という理由だけでベトナムに爆撃や枯れ葉剤散布を繰り返し、世界中から「人殺し」と呼ばれたリンドンジョンソン民主党

中華人民共和国に日本を無視して電撃訪問したニクソン共和党
まあこうなるわけだ。(一応言っとくと、だからといって民主党は反共だとか共和党は親中だとかそんなことが言いたいわけではない。そんな世界は一ビット思考で動いてはいないってことだ。)


最近のヒラリーの「米国と中国との関係は今世紀の世界において最も重要な二国間関係」発言も、
なんか言葉が一人歩きしてるような感じを受けるが、本文を見るときわめて妥当なことをいっている。

 「我々米国と中国との関係は今世紀の世界において最も重要な二国間関係である。米国と中国は非常に異なる価値観と政治システムとを有し、貿易から人権、宗教の自由、労働慣行、チベットまで、意見が根本から異なることは多いのだが、なお米中両国が歩調を合わせて達成できること、達成せねばならないことは、多々ある。中国の支援は北朝鮮の核関連施設を無能力化する合意の成立に重要だった。我々はこの枠組みを北東アジア安全保障の組織体の確立へと構築していくべきだ」

Security and Opportunity for the Twenty-first Century

別に「私は中国が好きだから中国に得になることさせてあげる」って言ってるわけじゃなくて、
「対中国戦略が世界で一番重大な影響をもたらす国である」って言っているに過ぎない。
アメリカには国の関係において「味方」とか「友達」とかそういう概念は無い。
アメリカにあるのは、「利用価値のある敵国」「利用価値のない敵国」の二種類のみ。
ソ連北朝鮮、イラン等と違って中国は日本と同じく「利用価値のある敵」である、ただこれだけだろう。
(どのくらい利用するかは人によるだろうけど)
少なくてもヒラリーは中国を激怒させたダライ・ラマ14世に対する金メダル授与の議決の提案者の一人になっている。
「中国の手先」とか「媚中家」には全く当たらない。
http://www.govtrack.us/congress/bill.xpd?bill=s109-2784
(余談だけど、日本のネット右翼の中では「中共の手先」ってことになってるマイク・ホンダも提案者の一人らしい)http://www.govtrack.us/congress/bill.xpd?bill=h109-4562


いろいろ言ったけど、少なくても僕はクリントンは評価してるんだよ。
正直言って戦後最も優秀な大統領の一人だと思う。
クリントノミックスで雇用を作り出し、インフラを整備した上で企業業績は回復、株価も上昇し、高い経済成長率を維持した。
ジャパンasNo1と言われた日本を叩きつぶし、再び経済界でアメリカを世界のトップに上りつめらせて、30年近く続いていた「双子の赤字」と呼ばれた財政赤字を解消させた。
新しい科学技術に対しても機敏に動き、ナノテクやヒトゲノム解読、二ュートリノの質量発見等にも自ら会見して世界に新技術をアピールした。


正直、中東へ戦争を仕掛けたこと以外全く印象に残っていない後任の大統領とはレベルが違う。
ヒラリー自身のやったこともよく知らんのだが、
少なくてもヒラリーがアーカンソー州の教育標準委員会の委員長時代にやったこと(全てのカウンティで公聴会を開き、生徒、教師、父母、学校管理職者から意見を聞いたこと。義務教育による全日制幼稚園、一クラス20人の学級編成、進級前の試験、数学と科学の拡充。また、教師達に適正試験を受けさせ不合格者は解雇する。)は高く評価できると思う。


というわけで、僕は今のところヒラリー・クリントンが大統領で全く問題ない気がする。


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