なぜ2次元オタクはネット右翼なのか

どうも。みなさん、お久しぶりです。
街でいちゃついているカップルを見ると石をぶつけたくなる今日この頃、みなさん、いかがお過ごしですか?


というわけで「2次元VS3次元」第二弾です。
僕たちは、「2次元」とか、「萌えオタ」とかいう言葉を知っている。
そして、そういう言葉と「ネット右翼」という層が重なることを感覚的に知っている。
マンガ嫌韓流amazonの関連商品がオタグッズばっかりだとか。
まー、そういうの、サヨクネット右翼にレッテルを貼ることにも使われたりするんだけど、そもそもなんでこういうことになるの?
っつーことを考えてみる。


そーゆーことを考えるに当たって、「右翼とネット右翼はどこが違うか」
「2次元愛好者と3次元愛好者はどこが違うか」っていうことを考える必要がある。
まず、ネット右翼の重大な要素と言えば、諸説あるが、
まあ、
極端な歴史修正主義、善VS悪の単純な世界観、なんか変な「愛国心
だろう。
極端な歴史修正主義ってのは、まあ、病的にまで明治維新から日本国憲法制定までの日本の政府を美化すること。
「日本は100%善だった、誉められるにせよ、誹られるようなことは一切していない」
みたいなトンでもない歴史観をぶっぱなす。
ちょっとでも常識があれば100%悪だとか100%善だとかそんな単純なものではない、
日本の歴史だって汚点や負の側面はいっぱいあるということくらい
分かりそうなものだが、なぜか分かろうとしない。
そんなわけで、例えば南京事件とか「負の側面」は一切「無かったこと」になる。


善VS悪の単純な世界観ってのもネット右翼の特徴の一つだろう。
善=あるべき日本政府、自民党
悪=日本以外、自民党以外の日本の政党
なんつー風にキッチリ1bitで色分けして、善は全ての欠点に目をつぶって最大限礼賛し、悪は全ての利点に目をつぶって罵倒する。
酷いのになると、アメリカの政党でも無理矢理2つに分けたがる。(そのばあい共和党が善で民主党が悪になる場合が多いわな)
あるべき理想の政府なんて存在しないんだよ!
絶対的な正義なんてあるわけ無いんだよ!
いい年こいてるんだからいい加減わかれや。


なんか変な愛国心ってのは、
天皇はemperorだからうんぬん」とかいってるやつとか、「日本はGNPが高い」とか言ってるやつとか、「大東亜戦争は日本のみ正義の戦争を戦った。あとの国は連合国も枢軸国(日本除く)も鬼畜ばかりだ。だから日本を愛せ」とか言ってる奴とか、
とにかく、「なんか違わね?」って首を傾げたくなるような愛国心のこと。





んで。
僕の印象だと、3次元の女とつきあうのって、すっごく怖いんだよ。
なんか、自分の行動が相手を傷つけてしまうんじゃないかとか、自分の愛の暴走で相手がかえって不愉快に思うんじゃねえかとか、
すっごく怖いんだよ。
それから、なんだかんだ言って相手のふとしたことですっごく傷ついたり嫌な気持ちになることも多いわけで。
その辺がリアルなわけで。
しばらくすると相手の欠点なんかも見えてきて、それが嫌なんだけど、でもその欠点すら愛おしく思えてきたりもするわけで。
まあ、戯れ言はこれくらいにして、まとめると、
2次元的な愛 相手は完璧な存在 全く怖くない(自分の愛が相手を傷つけたりしない) 相手と自分は離れた存在
3次元的な愛 相手は欠点がある 怖い(自分の愛ゆえ相手を傷つけてしまう) リアル


そんでもって、普通の「愛国心」って3次元的なものをいうと思うんだけど、ネット右翼の「愛国心」って2次元的な愛じゃね?って思うわけさ。
自称「愛国者」が日本を愛するべき理由を語るとき、「日本の識字率が…皇室の歴史が古いから…GNPが高いから…正義の戦争をしたから…」
とか言ってるのってなんか変だなって思うんだよな。男が好きな女の好きな理由を聞かれたときに、「彼女は顔が良くて、胸が大きくて、料理がうまくて、良家の出で…」
とか言い出したような違和感を感じるんだよ。
そうじゃないだろ?「愛」って。そういうものじゃないだろ?
2次元世界にはいっぱいいるよ?そういう完璧な女性が。あらゆる面でパーフェクトで、なぜか主人公に惚れてしまう点を除いて欠点なんて全くなくて。
(3次元の女性が2次元の女性より魅力的ってのは嘘だと思う。だって、2次元の女性は3次元の女性の魅力的な点のエッセンスのみを抽出できるわけだから。んでも心を通じあってうれしいのは3次元なんだよな。)
それから、ネット右翼って、無責任に「愛国心愛国心」とか言うけどさ、本当の愛国心はもっと怖いものだと思う。
自分が権力者になったときに、自分が国のために良かれと思ってやったこと(政策とか)が失敗で国民を苦しめてしまうことなんて山ほどある。
無責任に「これは愛国心ゆえの行動だ。誉められこそすれ文句を言われる筋合いは一切ない」なんて軽々しく言えるものではない。
そんなことも考えずに「愛国心愛国心」なんて呪文を唱えているのは、「愛国心」について何も分かっていないってことだと思う。
「愛」が一方的というか。ディスプレイ上で嫌というほど可憐な姿をプレイヤーに見せ続ける少女と、ディスプレイ上の少女を見続ける、愛し続けるプレイヤーの構図とそっくりというか。




「萌え」
という言葉がある。
萌えの三大要素と言えば、
妹、メイドさん、幼なじみ
だろう。(異論は認めない)
現実に愛を感じるためには、主体的な行動に出る必要がある。
彼女を作るためには、自分からアプローチしないといけない。
しかし、「萌え」愛好家は主体的な行動に出ない、いや、出ることができない。
主体的な行動に出ることなく、愛を感じたい、そういう主人公に感情移入したいという「萌え」愛好家は、「必然的に自分と離れられない女の子」を必要とした。
それが、生まれた時から自分のそばにいる妹であり、「仕事」で自分と話す用事ができるメイドさんであり、自分が主体的に行動する前から仲がよいという状況になっている幼なじみであった。
この「萌え」ワールドでは、主人公は何のリスクもなく勝手に「愛」が転がり込んでくる。
何をやってもダメのろくでなし人間が、ふと身近にある「愛」(ダメ人間だけど必然的に自分から離れられないという非常に都合のいい存在)に気づき、その「愛」のみを心の支えにして生きていく。
そういうものらしい。
そう気づいたとき、ネット右翼って別に日本を愛しているわけじゃなくて、「ニホンちゃん」という偶像を作り出して萌えているだけなんじゃねーかって思ったのね。
主体的に愛しているわけじゃなく、必然的に自分から離れられない「日本」というものにぶらさがっているだけなんじゃないか、ってね。


要するに、「愛」というものを2次元的にしかとらえられない人が「愛国心」を考えるときにうまく理解できなくてとらわってしまうのが「ネット右翼」なんじゃないかな、と思うわけ。


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