ホワイトカラー・エクゼンプション

安倍首相、「消費税増税」を公言したそうですね。
事前に何も知らせずにしれっと上げるよりかはよっぽどマシですが、選挙前のこの時期に言うとは、本気で空気が読めない人なのでしょうか?


さて。
ホワイトカラー・エクゼンプション、通称「残業代無し法案」は「国民の理解が十分進んでいないという理由で」見送られました。
よろしいか?
見送られたのは、「国民の理解が十分進んでないから」です。
つまり、参議院選挙で自民党が勝てば「国民の理解が得られた」 と言ってホワイトカラー・エクゼンプションを成立させるでしょう。
共産党は既に何年も前から「導入反対」を提言しています。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-06-27/2005062705_01_2.html

公明党民主党社民党も難色を示しているようです。
まあ、これ見ている人で公明党社民党に投票するような人はいないでしょうから、賛成するのなら自民党、反対するのなら民主党共産党(積極的反対なら共産党の方がベター)ってところでしょうか。


ええと、で、ホワイトカラー・エクゼンプションを導入するメリットとデメリットですが、
安部首相はこう語っているようです。

安倍首相は5日、一定条件下で会社員の残業代をゼロにする「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入について「日本人は少し働き過ぎじゃないかという感じを持っている方も多いのではないか」と述べ、労働時間短縮につながるとの見方を示した。さらに「(労働時間短縮の結果で増えることになる)家で過ごす時間は、例えば少子化(対策)にとっても必要。ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を見直していくべきだ」とも述べ、出生率増加にも役立つという
考えを示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。


首相は「家で家族そろって食卓を囲む時間はもっと必要ではないかと思う」と指摘。
長く働くほど残業手当がもらえる仕組みを変えれば、労働者が働く時間を弾力的に決められ、結果として家で過ごす時間も増えると解釈しているようだ。

えーと、要するに、「残業代が出なければ労働時間短縮になる」ということらしいです。


ほかには、「ホワイトカラー・エクゼンプションによれば成果主義による給与体系が可能になる」
という意見もあります。
それから、当り前ですが、残業代を払わなくていいのだから、経営者は大喜びで、「一刻も早い導入を」と経団連は言っています。



みなさん、どうでしょうか?
首相は、「残業代が出なければ労働時間短縮になる」とお考えのようですが、同意の方は是非自民党に投票ください。
「今でもサービス残業で事実上ただ働きさせているのに、サービス残業が合法になるのならかえって労働時間伸びるんじゃ?」
とか考える人は投票しない方がいいでしょう。
良く言われることですが、「WEが通れば過労死しても自己責任」ですから。
あと、「WEが通れば成果主義になって成果に応じた給与がもらえる」とか言う意見がありますが、
成果主義になる」と言うのは、つまり「成果を上げればより高い給料がもらえる」ということが前提になっていますよね?
しかし、「成果を挙げた」からといって「より高い給料がもらえる」という保証はどこにあるの?
アメリカなんかでは、給与の折り合いがつかなければ被雇用者の方から辞職して他の会社に再就職できますから、労働者の方が足元を見て賃上げ要求とかできますよね。
でも、日本では、「給料が安い!高くしないとこの会社辞めるぞ!」「ふ〜ん、じゃあやめれば?」で終わる気がするのですが。
少なくとも、労働契約法など、リストラを促進する方向と同時に進めるということは、「残業代は払わないけど残業しなかったらクビ」という方向に持っていきたがっているのは確かかと思います。


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