大人のためのなぜなに科学講座

みなさんこんにちは。今日はおはがきを紹介します。
山形県にお住まいの、ペンネームramさんからのおたより。


leftyさんこんにちは。


こんにちはー。


ブログ楽しく見させてもらってます。とてもおもしろいです。


ありがとうございますー。がんばりまーす。えーそれでですね、



ところで、ちょっと気になったことがあったので質問させてください。
この前銭湯に行ったのですけど、水風呂の温度が25℃と書いてあったんです。
そこでふと気になったのですが、空気で25℃は結構暑く感じるのに、水で25℃だと冷たく感じるのはなぜなのでしょう?


ふむふむ、なかなかよいことをお気づきですね。おたよりありがとうございました。
それでは解説します。


まず、暑いとか寒いとかは何か?ってとこからお話します。


われわれ動物は、生命活動をしているだけで熱を出しています。
その熱はこもっているとどんどんたまってしまうので、外に出さなければいけません。
というか、たいていの場合は外の温度の方が体温(36℃くらい)より低いので、勝手に熱は出ていきます。


んで、

熱があまり出ていかずに体にこもってしまう状態、が「暑い」状態です。


逆に、

体中で作られる熱よりたくさんの熱がそとに逃げてしまう状態、これが寒い状態です。


服をたくさん着ればなぜ暖かいのかというと、

体からでた熱、それによってできた温度の高い空気が体を包み、熱が逃げにくいからです。
たくさん空気を含むとたくさんの熱を確保できてよりそのに熱が逃げにくく温度が高くなるため、
たくさんの空気を含むジャンパーやセーターを着るとより暖かくなります。




風が吹くとなぜ寒いのかというと、風が服の中に入ってせっかくの暖かい空気が冷たい空気とまざってしまうためです。


はい。で。
空気というのは、水に比べて極端に軽いです。
軽い、ということは、スカスカ、ということです。
空気の分子は、密度がとっても少ない状態で、自由に飛んでいます。

(空気を大きく拡大してみたもの。実際はもっと分子が少ない)
熱は分子が運ぶのですが、熱を運ぶ分子が少ないので、あまりたくさんの熱を運べません。

一方、水は、たくさんの分子があるので、

たくさんの熱を運べます。


はい。おわかりでしょうか。
空気中ではたとえ周りが25℃でも、熱をうまく運べないため、体(36℃くらい)のすぐ周りに熱い空気がこもるので「暑い」と感じます。


一方、水の25℃は体の熱をすぐ水が奪ってしまうので、体のすぐ外にもう25℃の水があるので「冷たい」と感じます。



これは温度が高い時も同様ですね。周りが90℃(サウナとかはこのくらい)の空気の時は人は耐えられますが、周りが90℃のお湯なら人はすぐゆで死にします。


ちなみに、
暑いお湯(42℃としよう)に入ったときは熱いのに、波立てずにしばらくじっとしていると熱くなくなるのは体(36℃)にふれた部分のお湯が冷めて温度勾配をつくり、比較的熱くないお湯に触れられているからです。


お湯を波立てたり動いたりするとまた熱くなるのは体の周りの比較的温度の低いお湯と温度の高いお湯がまざり温度勾配がなくなって直接熱いお湯に触れることになるからです。



いかがだったでしょうか。
上の文章を読んで、新しい知識を得たり新たな単語を知ったりした人はほとんどいないと思う。
しかし、ばらばらだった知識と知識がつながって新鮮な驚きがあった人も結構いるんじゃないかな、と思う。
科学するということは、難解な専門用語や高尚な数式を振り回すことじゃない。
科学するというのは、こういうことだと思う。


大人のためのなぜなに講座は、みなさんのお便りをお待ちしています。なお、質問は自由ですが、答えるのは僕が知っていることだけしか答えませんので、あらかじめご了承ください。


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