プロ市民相手なら何をしてもよいか

自衛隊情報保全隊イラク反戦運動の情報収集をしている問題で。



「平和の心を守る市民団体を監視するなんて許せない」とか
「相手は反日組織である。監視するのは当然。責められるのは共産党の方」とか


そういう事言っているやつって、バカじゃないのか?と思う。
脳みそハルマゲドンでも起こしたのか?


これは、
イラク戦争反対運動」と「反自衛隊運動」は全く別のものだろうとか、
あきらかに「プロ市民」系じゃないやつも含まれているだろうとか、いろいろいいたいことはあるが、
そんなことはどうでもいい。


イラク戦争は正義かどうかとか、反戦運動反日行為かとか、
思想良心の自由とか、自衛隊憲法違反かとか、
そんなことはどうでもいいんだよ。


問題は、実際に情報収集を行っていた組織「情報保全隊」、この組織があの文書を作ったことは自衛隊法に即しているのか、この一点のみである。


「相手は反日組織だ。プロ市民だ。反日団体へは何したっていいんだよ」
とか言ってる馬鹿があまりにも多いが、あなたには名誉共産主義の称号を与えます。
「国家に反する人間相手ならどんなことをしても可!」とか言うあんたみたいなのがいるから、ソ連は粛清に走ったんだよ。
法治国家なめんなよ。
相手が犯罪者だろうと反日組織だろうと、国家権力は法に則ってしか動いてはいけない、特に軍隊は。
当たり前のことだろうが!


んで、情報保全隊の任務は、以下の通りらしい。

1.自衛隊に対する外部からの働き掛け等から部隊等を保全するために必要な資料及び情報の収集整理等
2.職員と各国駐在武官等との接触状況(交流状況や職員に対する不自然なアプローチの状況)に係る資料及び情報の収集整理等
3.部隊等の長による職員の身上把握の支援
4.庁秘又は防衛秘密の関係職員の指定に当たって、当該職員が秘密の取扱いに相応しい職員であることの確認の支援
5.立入禁止場所への立入申請者に対する立入許可に当たって、秘密保全上支障がないことの確認の支援
6/政府機関以外の者に対する庁秘又は防衛秘密に属する物件等の製作等の委託の許可に当たって、秘密保全上支障がないことの確認の支援
7.各種の自衛隊施設に係る施設保全業務の支援
8.施設等機関等の組織の健全性を保全する機能を強化するため、施設等機関等の組織保全業務の支援


要するに「秘密保持のための機関」ってことらしいが、その機関自身の機密が漏れたってのは、「紺屋の白袴」っていうか、非常にシャレになっていない状態なので、笑えません。
で、「反戦団体の監視」はどれに該当するのだろう?
全部当てはまらない気がするが、強いて言えば1か?少なくても2〜8は違うよな。


んで、文書、実際に見てみたんだが、
http://www.jcp.or.jp/seisaku/2007/20070606_shii_bdoc.pdf
一番最初にこうある。

本件は、自衛隊イラク派遣に対する国内勢力の反対動向に関する全国規模のものを週間単位及び月単位でまとめたものであり、今後の国内勢力の動向について分析の資とするものである。

今後の国内勢力の動向について分析することが、「自衛隊に対する外部からの働き掛け等から部隊等を保全するために必要な資料及び情報の収集整理」
なのでしょうか?
僕は全くそうは思いませんが。


しかも、
NL系デモ「戦争と改憲に反対する実行委員会(中核派)」福岡県福岡市 動員数65名 とか
P系集会デモ 「自衛隊イラクへ行くな、殺すな死ぬなピースパレード」 松戸西口公園 動員数55名 とか
人数を一桁単位まで把握してるよな。
(P(共産党)、S(社民党)、GL(民主党・連合系労組)、CV(その他の市民運動)とかいう暗号らしい)
実際にP系デモに飛び入り参加したことがある僕の経験から行くと、こういうのは別に飛び入りとかがあるから人数を発表したりしないし、そもそも主催者も正確な数を把握してないこともある。
それを一桁単位で把握してるってことは、「活動機関紙のスクラップ」とかそういうレベルじゃなくて、明らかに人員割いてるよな。
あきらかに自衛隊の範疇を超えた違法な行動だと思うんだが。
この旅費も税金から出てるんだろ?


結論。ネット右翼に告ぐ。
あんたらがイラク戦争に諸手を挙げて賛成するのは全くかまわん。
反戦運動共産党とかを殺したいくらい嫌いなのも全然OKだ!
しかし、法治国家に住んでいる以上、これを問題視しないのは既に民主主義の敵だ!
嫌いな人間相手なら違法行為してもいいと思うのならスーダン北朝鮮にでも行きやがれ!
自衛隊はやるならやるでちゃんと情報の管理はしとけ!そんな大事な文書が外に出るなんて危ないことじゃこっちも不安になるだろうが!


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