救済策、今週中に結論 生徒の単位不足で文科相

 全国の高校で必修科目の未履修が相次いで発覚した問題で、伊吹文明文部科学相は29日のNHK番組で、単位不足により卒業が懸念される生徒の救済策について「今週中にも結論を出す」と明言し、「(学習指導要領通りに履修した生徒との)バランスも考え、大きな負担にならないようにスピード感を持って措置する」と述べた。
 また文科省は同日、公立高校に続き、一部を除き状況が確認できていない私立高校についても、都道府県を通じて未履修の実態調査を始めた。
 伊吹文科相はNHK番組で、今回の問題に関し「未履修の生徒だけでなく受験に不必要な勉強をしていた生徒も被害者だ」と強調した。
 さらに番組終了後、富山市共同通信などの取材に応じ「(ルールを守った生徒を)無視し一部のいいかげんな校長のもとにいた生徒(の救済)を論ずるわけにいかない」と指摘。「不公平感が出ないようにしたい。臨時異例の措置として(単位を)認定するには法律的な詰めも必要」とした。
 その上で「気の毒というだけで、情緒的な解決をしたら国家は成り立たない」と安易な救済には慎重な考えも示した。
  伊吹文科相は当初、救済に否定的な考えを示したが、与党内で「寛大な措置を取るべきだ」との声が上がり、安倍晋三首相も救済策を検討するよう指示していた。
 一方、文科省は、教育委員会ではなく都道府県の監督下にある私立校についても調査を実施し、公立、私立双方の結果をまとめて、救済策だけでなく教委などによる学校の教育課程表のチェック方法など再発防止策を早急に取りまとめたいとしている。


以上、FLASH24より。


高校で必修単位が足りないことで、文科省教育委員会と校長と教師とで盛んに責任のなすり付け合いが行われていますが(この辺日本の典型的悪癖だよね)、なんと言っても一番の責任は大学にあるといってよいでしょう。
大学は自分自身の教育レベルよりはるかに高い入試問題を受験生に課すため、日本では「大学受験に受かればそれでいい、学校で学んだ内容はどうでもいい」という風潮がはびこり(というよりほとんどそれ一色に)なりました。小学校中学校高校大学実に16年間も教育を受けて、得たものはただ一つ「××大学を卒業した」というステータスだけというトンデモな腐りきった教育システムが今回の事件を生んだのです。
「ルールを守らない方が悪い」と言う意見はよく聞きますし、実際それが正しいと思います。ですが、私立が指導要綱無視して中学から大学入試専用の教育をバリバリやっている間に、ゆとり教育により中学校でスカスカの内容しかやせてもらえず、そのしわ寄せはすべて高校に行くんですよ?
もちろん文科省の指示を無視した学校が悪いというのは当たり前ですが、学校側にも「指導要綱を守っていたらろくな大学にいけない」という同情すべき理由があるわけで、どっちかといえば責任は「大学受験に受かればそれでいい、私立は大学受験専用の授業をがんがんやってよいが公立はだめ」という制度を作り出した側にあると思うのです。
とはいっても、もちろんズルはズルであり、必修授業ををしていなかった学校は公立私立含めてある程度のしかるべき罰を与えるべきだと思います。大学受験に受かればそれでいいという考えは大嫌いですし、高校程度の世界史や理科を学んでいなくて大学生だなんてちゃんちゃらおかしいと思うわけです。


よって、救済措置など、断じて認めるわけにはいきません。
決まりを破ったもん勝ちという風潮を国側が奨励するとは何事なのでしょう。
この件で高校生に植えつけられた「大人は汚い」という不信感は計り知れないでしょう。
それにしても、
伊吹文明文部科学相「未履修の生徒だけでなく受験に不必要な勉強をしていた生徒も被害者だ」と強調した。
この人頭がおかしいのでしょうか?
文科省の最高責任者が、「文科省の指示通りに学習したものが被害者」と発言するとは理解不能なのですが。
文科省は守ったものが被害者になるような決まりを作っているのですか?
なぜ「大学受験に受かればいいと言うものではない。必修科目はすべて高校段階で知っておくべきもの」と言えないのでしょうか?
衆議院議長が「誰だって法律なんて破った方が得なんだ。法律をきちんと守った人間は被害者だ」と言ったらクビが飛ぶと思うのですが。


とは言っても、
 その上で「気の毒というだけで、情緒的な解決をしたら国家は成り立たない」と安易な救済には慎重な考えも示した。
  伊吹文科相は当初、救済に否定的な考えを示したが、与党内で「寛大な措置を取るべきだ」との声が上がり、安倍晋三首相も救済策を検討するよう指示していた。

この辺を読む限り、伊吹文科相は毅然とした態度をとろうとしたところ、安倍さんに邪魔されて苦し紛れに先の意味不明発言をした、と言うところが妥当な判断のようです。
安倍さんは完璧にズレていますね。
さすがは名家に生まれる→小学校から東京の私立→東大の家庭教師を用いてもダメで大学受験全敗→そのまま三流馬鹿私立→親のコネだけで衆議院議員当選
という経歴をお持ちなだけはあります。
普通の経歴を持つ国民なら「法令違反はやったもの勝ち」という価値基準には組みしないと思いますよ。
それとも「与党内で寛大な措置をと言う声が」とありますが、創価高校で履修漏れが与党内で発覚したのでしょうか?


 一方、文科省は、教育委員会ではなく都道府県の監督下にある私立校についても調査を実施し、公立、私立双方の結果をまとめて、救済策だけでなく教委などによる学校の教育課程表のチェック方法など再発防止策を早急に取りまとめたいとしている。
これも素晴らしいと思います。今のところ、履修漏れ発覚校は圧倒的に公立が多いですが、どう考えても私立の方がカリキュラムをごまかしていることが多いはずです。
私立出身の友達も「ウチの学校履修してないけど履修漏れ校に載ってない」と言ってたし。
公立ばかり発覚するのは私立があの手この手を使って逃げている証拠です。
(私立でのお偉いさんが手を回しているのか?)
その辺、伊吹大臣は圧力に負けることなく、調査を成し遂げて欲しいです。
断じて闇から闇へと葬り去ってはなりません。


と言うわけで、応援しておきます。
がんばれ、伊吹文明!安倍に負けるな伊吹文明


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