「※ただしイケメンに限る」とは何か

だいぶ時期を外した感はあるけど、いっときたい。


「※ただしイケメンに限る

という言葉がある。



まあ、
「もてない僕にも、ひょんなことから彼女ができました〜
すっごく幸せです〜
チャンスは誰にでもあるんだね。
だから君たちも希望をもってがんばれ!」


とか、そんなような、いわゆる「いい話」
に「※ただしイケメンに限る」をくっつけて、
(イケメンでない俺たちには)そんなのウソだ〜
って話にしたがる人たちがいるって話。



けどさ。



そんなの嘘だと思う。



以下ちょっとした自分語り。




おそらく一般的な規格から言えば結構な「美人」にカテゴライズされる子と付き合ってた。
しょーじき、不思議に思ってたことを聞いてみた。
「そんなに綺麗なんだから男なんて選べるだろうになんで僕みたいなのがいいの?」
そしたら、
「男は顔じゃない、あなたには顔以外にいいところがいっぱいある」
ってゆーよーな、まあありきたりなこと言われたんだけど、
その「顔以外のいいところ」の内容なんだけど、
具体的には語らないけど、
自分でも気付かないような「他の男と違う部分」をいっぱい語られて、
「そんなん覚えてないよ〜」って言いたくなるような細かいエピソードの
(彼女の脳内での)「僕の素敵だった行動」をいっぱい列挙されて、
なんでそんなに僕のこと知ってるの〜〜
ってなった。
むしろ、僕のほうが彼女の美点をそんなにたくさん挙げられるか?
どれだけ彼女のこと知ってる?
って恥ずかしくなった。
(んでも誓って言うけど、顔がいいからとかそんな理由でつきあってたんじゃないよ)


そんなわけで、顔がいい人ってのは他人の顔以外のいろんなとこに興味持ってるんだな〜って思った。


んでさ。
例によって、美女ってのはお高いわけで、
あなたのここがダメ〜これを直せ〜みたいなこともいっぱい言われたわけさ。
んで、髪型とか服装とかはもちろん、気遣いのしかたとか、考え方とか、
いっぱいがんばってついていこうとしたわけさ。
髪型とかも結構苦労したんだけど、一番大変だったのは、「考え方を変えること」
だったと思うわけさ。


たとえばさ、デートの約束をする場合、
僕の場合、
「嫌でなければ、ご都合がよろしければ、この日に一緒に出かけてもらえないでしょうか?もし詰まんなかったらごめんね」
みたいなスタンスでメールするわけさ。(敬語は使ってないけど)
これではダメなんだって。
「責任から逃げてるだけ」なんだって。
「楽しめるものも楽しめないじゃん!」らしい。
「一緒に行こうよ、いっぱい楽しい思いさせてあげる」
みたいなスタンスが正解らしい。
んんん。
確かに分かるけどさ、逆の立場で考えれば、前者のスタイルより後者のスタイルで誘われたほうが「わ〜楽しそ〜」ってわくわくするけどさ、
頭では理解できるんだけどさ、
自分といるのが楽しいはずとかそんなゴーマニズムな考え方を習得するのには僕には大変なのです。


他にももっといろいろとあるんだけど、僕はおしゃれとか考え方とかいろいろと自分を変えるのにがんばったわけだ。
それは、それ相応に大変なことだったわけだ。
そして、ふと思い立ったわけだ。



もしかして、世の中のイケメンと呼ばれる連中は、毎日こういうことやってんのか?



苦労してるんだな、奴らも。






世の中見ても、「ぶさいく女ー美男子」より「ぶさいく男ー美女」のカップルのほうがずっと多い気がする。
一般化するのは危険だけど、でも傾向的には「顔で女を選ぶ男」の方が逆よりも多いんだよ。
つか、「※ただしイケメンに限る」を多用してる(女は顔で男を選んでると思ってる)男って、
自分は女の人のどこを見てるんだ?
自分が見てる要素を相手が見てないと思う理由はなんだ?
そういう人間ほど自分は相手の顔しかみてないんじゃないか?



というわけで。
「※ただしイケメンに限る」というのは、努力したくない男の逃げの言葉である。
もてるためには、確かに顔がいい方が有利だが、努力できる点はいっぱいある。
努力してもしきれないほど尽くせないほどある。
「自分は努力したくない、面倒だ」と思う人間にとって「顔が全て」ほど楽な言葉はない。
「顔(生まれもった才能)しか要素がない」なら努力してもしなくても関係ないし、
「自分がもてないのは顔のせいだ」ということにしておけば自分の努力のなさ、内面の醜さは全て正当化できる。


そんなものは甘ったれだ。


甘ったれたこと言う暇があるのなら努力しろ。
わざわざ2chで恋愛関係のスレ見つけて書き込むほど恋愛に興味と熱意があるのなら、その熱意を自分を磨くことに費やせ。


繰り返す。
イケメンに限るなんてことは嘘だ。
限らない。
断じてイケメンに限らない。


これはイケメンじゃない僕だから言えるセリフです

人気ブログランキングへ